本日の茶の湯小話 その10 「知恩(ちおん)」

師匠「先日、こんなときだからこそ、茶を点ててみました」
師匠「電気もガスもありませんでしたが、幸いなことに茶碗も茶も無事でしたので…。   まあ、湯は沸かせないのでモチロン水で点てたんですけどね。   これでは『茶の“湯”』ではなく『茶の“水”』だなぁ…と思うと何だか可笑しくて」
師匠「昨日ご紹介した知足という言葉。   『足ることを知れば、不足ですら楽しみになる』ということが、   少し分かった気になりましたね」
のんこ「師匠は茶の湯バカなのん*」
▲こちらが実際に水で点てた抹茶。なかなか美味しいですよ。 暑い夏の日には是非!さて、今回は「知る」繋がりで…【本日の軸のことば】「知恩(ちおん)」読んで字の如く、「恩を知る」という意味。『臨済録(りんざいろく)』には「恩を知ってはまさに恩を報わんことを解す」と出ています。人から受けた援助や愛に、心より感謝して恩返しをするべきということ。
のんこ「んじゃ早速、昨日の炊き出しカレーありがとうって直接言いに行ってくるのん!」でも、これは「禅」での話。「茶の湯」では、もう一歩踏み込んで考えましょう!親から受けた愛は自分の子に与え、先生から受けた恩は自分の弟子に伝え、人から受けた援助は、また別の困っている人を助ける…。そういった「恩返し」繋がり、連鎖こそが大切なのではないでしょうか?今、自分ができることをよく考え、動くことができたら良いですね。

茶道具 青峰堂

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